私たちの人間関係にしばしば混乱をもたらすものに「勝手な思い込み」というものがあります。私たちは元来自己中心的な性質をもっていますから、相手を「思いやろう」としているにも関わらず、自分勝手な考え方で相手の気持を察しようとしてしまい、思いやりが裏目に出て、感謝の代わりに恨みを買ってしまうことがあるのです。結果的に、本当なら関係が更に親密なものになるはずだったのに、お互いの心に深い傷を残すことになります。
しかしこのような悲劇は、ほんのちょっとした機転で回避することができます。それは「自分勝手な推測に頼らず、思い切って本人に尋ねてみる」ということです。あなたが本当に心から相手にとっての益を求めているなら、相手が今本当に必要としているものを教えてもらう時間(手間)をかけてみたらどうでしょう?
物質社会に生きている私たちは、つい『人助け』を「物を与えること」で片付けてしまう傾向があります。でも実際は『物』よりも価値があるのは『時間』です。仮に相手が打ち明けてくれた必要が、あなたが具体的に応えてあげられないものであったとしても、相手はあなたが「聞いてくれた」ことによって励ましを受けるでしょうし、聞いたあなたもその人の必要のために祈ることができるし、またその必要に応えられる人を一緒に探してあげることだってできます。
神は私たちとの親密な関係を築くために『人(イエス・キリスト)』となられました。私たちも「私:助ける人」「あなた:助けてもらう人」ではなく、「相手と共に立つ人」となるために時間を割ける者となりましょう。
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