聖書
(551) “あなたがたは神に愛されている者として、深い慈愛の心、親切、謙遜、柔和、寛容を身に付けなさい。”
あなたには「苦手なタイプの人」「いつも自分に意地悪をしてくる人」「『あの人さえいなければ私の人生ハッピーなのに…』と思えるような人」など、いわゆる『敵』とも呼べる存在の人がいるでしょうか?きっと誰にでも1人や2人はいるのではないかと思います。そういう人をこの世から抹殺するわけにはいきませんが、解決の方法はあります。それは「その人のことをよぉく知ること」です。 ちょっと想像してみてください。仮に私たちが、自分の『敵』の「これまでの隠された人生の足跡」を観ることができたら、その相手に対する印象がずい分変わると思いませんか?自分で好んで意地悪になったり、わざわざ人に嫌われるような生き方をする人はいません。それらの背後には必ず「人には言えない(または自分でも忘れてしまっている)幼児体験や心の傷」があるはずです。その人の意地悪は、その「心のうめき」が形になって外に現れてしまっているのです。もしそのような『心の痛み』の原因を探り当てることができ、その痛みに優しく寄り添ってあげられたとしたら、私たちの周囲から『敵』は徐々に減っていくのではないでしょうか。 「神様は、どうして善人も悪人も同じように愛せるのか?」と思っている方もいるかもしれません。恐らくその理由は、神様はすべての人の1日1日を見守っておられ、その生い立ちをも知っておられるからに違いありません。神様こそ、私たち1人1人を『良い作品』として形造り、この地上に送り出してくださった方なのです。その『神の作品』を歪めてしまうのはいつでも「この世の人間」、つまり私たちなのです。神様は私たちが、ご自身の作品を「損なう存在」ではなく「修復する存在」となることを望んでおられます。そのために神様は私たちの心の痛みをも汲み取ってくださり、時にあなたが他の人に「心無い言葉」を吐いてしまう時も、あなたの心に寄り添ってくださるのです。