聖書
(474) “人はだれでも、聞くのに早く、語るのに遅く、怒るのに遅くありなさい。”
英語のことわざに、「Flying off the handle」というものがあります。これはハンマーなどのつなぎ目が緩んでいたために、釘を打ち付けようと振りかざした時に、ハンマーの先っぽが柄から抜けて吹っ飛んでしまうさまを表しており、「簡単に癇癪を起こす人への警告」のために用いられます。なかなか面白い表現ですよね?あなたの『ハンマー』は大丈夫ですか? ハンマーの先っぽが吹っ飛んでしまうと、続いて起こりうるいくつかの災難が思い浮かびます。 ①そのハンマーそのものが使い物にならなくなる。すなわち、癇癪を起こした人の言葉や態度は、それ自体がいくら説得力があり、理にかなっていたとしても、もはや誰も聞く耳を持ってくれず、効果がなくなるということです。本当に相手に分かって欲しいなら、落ち着いた態度や口調で話しましょう。 ②飛んで行った「ハンマーの先っぽ」は、ダメージを与える。怒りに任せて発した言葉や態度は、相手の心を傷付け、時にはその傷が一生残ってしまう場合もあります。あなたは一生誰かからの恨みを背負って生きたいですか? ③「先っぽをなくしたハンマー」と「与えたダメージ」のどちらも、元に戻すのは大変な作業である。実際、多くの場合は「取り返しのつかないこと」になる場合が多いでしょう。「あの時の『カッとなる気持ち』を、そのまま相手にぶつけたりしなければ…」という後悔を背負って生きている人は、少なくないのかもしれません。 「そんなこと言ったって、人生にはむしゃくしゃすることが多すぎる!」 そうおっしゃるかもしれません。面白いことに聖書には次のようにも書いてあります。「復讐は神に任せなさい」と。聖書の神は『公平』なお方であり、カッとなることもありません。しかも私たちの心を読み取られる方でもあります。本当に不条理なことには、神があなたに代わって公平にさばいてくださいます。このお方にお委ねして、私たちは大きな心で人と接するように心がけましょう。