聖書
(413) “ことばを控える人は知識を持つ者。”
ある賢者のことばに「真に賢い人物は、ことばを発する前に2度吟味し、その結果何も言わない」というものがあります。実際、話し合いの場で本当に助けになる人というのは、「言葉数が少ないにもかかわらず、しっかりと話し合いに正しい方向付けをしてくれる人」ではないでしょうか。 ニュージーランドでは、警察が容疑者を逮捕した際に、その容疑者に事情聴取する前に必ず伝えなければならない注意事項があるそうです。それは「あなたには『黙秘権』がある。言いたくないことは言わなくて良い。何故なら、たとえあなたが不用意に言ってしまったことであっても、それは重要証拠として扱われることがあるのだから。」というものです。 私たちの日常会話にも同じことが言えます。もしあなたが言おうとしている言葉が相手を建て上げる言葉でなく、むしろこき下ろすものであるなら、あなたはそれを「黙っている」権利があるのです。聖書には「愚か者でも黙っていれば、知恵のある者と思われる」とも書いてあります。つまり「何も意見を言わないために人々から愚か者と『思われて』いる方が、実際につまらないことを口にしてあなたが愚か者であることを『暴露して』しまうよりもマシだ」ということです。