聖書
(410) “あなたのうちにある神からの賜物を軽んじてはいけません。”
19世紀の初めに『ルイジ・タリシオ』という人がいました。彼は楽器の販売人であり、また収集家でもありました。彼はしばしば人々に、自分がどれほどの素晴らしい楽器を所有しているかを自慢することはありましたが、決してそれらを人々の目に触れさせることはありませんでした。そしてとうとう彼が亡くなった後に、彼の財産を鑑定しなければならなくなった時、綿密な調査によって彼の自宅の屋根裏部屋に隠してあった246台もの高価なバイオリンが発見されたのです。その中には「世界的な名器」と評判の『ストラディバリウス』もありました。この名高い名器は何と、屋根裏部屋にあったタンスの引き出しの中にしまわれていたのでした。 このルイジ・タリシオの物語にも驚かされますが、実はこの時発見された『ストラディバリウス』、その後も収集家たちの手を転々とし、ようやく天才バイオリニストの手によって演奏に使われたのは、それから更に147年後だったということです。何ともったいないことでしょう! 神は私たち1人1人を、ご自身の『傑作品』としてお造りになり、それぞれに「特別な才能(賜物)」を与えてくださっています。私たちの使命は、神を知り、神の助けをいただきながらこの『賜物』が何であるかを見出し、それをフルに用いて人々に仕えることです。「人様の前に出せるくらい立派になってから…」などと言っていたら、その日その時はいつまで経ってもやって来ないかもしれません。あなたが持っている「人と違った興味や才能」は何ですか?それを『自分のためだけのもの』などと言って隠し持ち続けることをしないで、さあ、思い切って人々のために使い始めてみませんか?