聖書
(407) “若者をその行く道にふさわしく教育せよ。そうすれば、年老いても、それから離れない。”
何年か前に社会学者たちがある実験によって大変興味深い発見をしました。当時の常識では、児童公園などの周囲をフェンスで囲ってしまうと子供たちが委縮してしまって伸び伸びと遊べないのではないかと思われていました。そこで思い切って公園を取り囲むフェンスをすべて取り払って、子供たちがどのような反応をするか観察したのです。すると驚いたことに、子供たちは伸び伸びと遊ぶどころかかえって委縮してしまい、公園の中央付近に集まって不安そうな顔で周囲を見回しながら遊び始めたのです。そこで再びフェンスを張り巡らしたところ、子供たちは以前のように公園の端の方にまで走って行って、生き生きとはしゃぎ回り始めたそうです。 私たちは皆、適切な『境界線(ルール)』を必要としています。「これ以上向こう側へ行ってはいけない。このラインを越えてしまったら痛い目を見るよ。」と。 ある教育家たちは「そんなことをしたら、子供たちの創造性を摘み取ってしまう」と言うかもしれません。しかし実際は、明確な境界線が引かれていた方が子供たちの内にある『創意工夫』といった才能が正しく花開くのです。ですから、子育て奮闘中の親御さんたち、子育てのための適切な『ガイドライン』を作り、それをしっかりと子供たちに伝えてください。そして「このガイドラインに従わなかった時にはどんな悲しい結果を生むか」も、ちゃんと警告しておきましょう。このような一貫した教育は、あなたのお子さんたちを「正しい自制心と責任感」を持った優れた大人へと成長させてくれるのです。 こんなユーモラスな話があります。免許取りたての息子に自家用車をプレゼントする時に、父親がカギを渡しながら愛息にこう言ったそうです。「息子よ。実はね、この車には不思議な仕掛けがしてあるんだよ。」 「えっ?一体どんな仕掛けがあるの?」 息子は興味津々といった表情で尋ねました。父親は答えました。「うん、例えば、キミがたった1回でもスピード違反をしてしまったとするだろう?そうするとね、この車はキミの前から消えてしまうんだよ。」 私たちの『天の父なる神様』も同じです。彼は私たちを愛しておられるが故に、私たちに「聖書の教え」というしっかりとしたガイドラインを与えてくださり、私たちがそれに従って歩み、不必要なアクシデントや人間関係のもつれなどに巻き込まれないように守ろうとしてくださっているのです。