聖書
(400) “誠実な人は自分のたましいに報いを得る。”
私たちの人生の方向性を定めるのに大きな影響を与えるものに『価値観』があります。「正しい価値観」を持たないために、せっかく与えられている優れた才能や機会を「社会の向上」のためではなく、むしろ『破壊』のために用いてしまう事さえあります。『ナルニア国物語』の作者として知られるC・S・ルイスは次のように言いました。「正しい価値観なしの教育は、確かに人の成長を助けはするが、むしろ『賢いアクマ』を育てるのに役立っているのかもしれない。」 正しい『価値観』は、ある意味「ガードレールのようなもの」だと言えるかもしれません。人生の曲がり角に差し掛かった時も、その人が道を踏み外すことのないようにしっかりと支えてくれます。正しい『価値観』は、人生の道に迷った時に「どこまでが安全でどこからが危険なのか」を見分けさせてくれます。「何が本当に大切で、どんなことに自分の時間と労力を費やすべきなのか」を知っていることは、私たちが意義のある人生を送ることを大いに助けてくれます。 ただ、「正しい価値観を知っていること」と、「それを実践すること」とは全く別の事です。恐らくほとんどの人は『正直さ』『誠実さ』『寛容さ』などに価値を置いていますが、それらを実践することが自分の身に不利益をもたらすような状況に陥った場合に、それでもその『価値観』を貫くことができるかどうかが問われるのです。 正しい『価値観』を実践することは多くの場合リスクが伴います。しかしそれらのリスクを乗り越えて正しい生き方を貫くことができた時、私たちは昼間は胸を張って生き、夜にはぐっすりと眠ることができます。そして何よりも素晴らしいことは、私たちは自信をもって『自分らしく生きること』ができるようになります。何故なら、私たちは他の誰をだませても、決して自分自身だけはごまかすことができないからです。