聖書
(152) “力の限り、見張って、あなたの心を見守れ。”
近頃はよく『マネジメント(平たく訳せば「上手に管理する」ということ)』という言葉を耳にします。「タイム・マネジメント(時間の管理)」「ファイナンス・マネジメント(家計の管理)」「ウエイト・マネジメント(体重の管理)」などなど。どれもまあ大切なことには違いありませんが、『心のマネジメント』はこれらのどれにも増して大切なのではないでしょうか?ところがそのような言葉はあまり叫ばれていないような気がします。 神の子イエス・キリストがこの地上を歩まれた時、彼はまさにこの『心のマネジメント』を何よりも重視された方でした。人々が彼の持つ知恵と力とに気付き、彼を自分たちの利益のために王として祭り上げようとした時、イエスはひとり退いて山へ登り、静かな祈りの時を持たれました。また1人の少女が亡くなり、イエスが彼女の両親を憐れんでその娘をよみがえらせようとされた時、イエスの「この娘は眠っているだけです」との言葉に周囲の人々はあざ笑いましたが、イエスはそのような冷たく不信仰な人々を外に追い出し、両親の前でその娘をよみがえらされました。そして私たちの罪を身代わりに負って十字架にかかられる前夜、あまりの恐ろしさにひるみそうになった時も、「私の願うようにではなく、あなたのみこころの通りにしてください」と神に祈られ、私たちの救いのために、十字架への道を辿られました。 私たちは『周囲からのプレッシャー』や『いっときの感情』に簡単に屈してしまいがちです。ですから時には敢えてそのような誤った基準を鋭く発見して、勇気を持って私たちの心から「追い出して」しまうことが必要になってきます。この「うつろいやすい世の中」にあって、はっきりとした確信に立って雄々しく生きていくために、「力の限り自分の心を見張ること」に全力を尽くしていきましょう!